ビッグ・リボウスキ (1998)
監督:ジョエル・コーエン
出演:ジェフ・ブリッジス/ジョン・グッドマン/ジュリアン・ムーア/スティーブ・ブシェーミ
ジョン・タトゥーロ/ベン・ギャザラ/サム・エリオット/フィリップ・シーモア



リボウスキことデュードに扮するのがジェフ・ブリッジスだったことを
エンド・クレジットで知ってまず驚愕。
そしてデュードのボウリング仲間でベトナム戦争を引きずっている男が、
ジョン・グッドマンであることを知り、さらに吃驚!
不健康この上ない生活を送っているいわゆるダメな男、ジェフ・リボウスキは、
同姓同名の大金持ちと間違われギャングの襲撃を受ける。
デュード(リボウスキ)はお気に入りの絨毯を汚されたことで文句を云いに
大金持ちのリボウスキの邸宅を訪れる。
リボウスキの秘書の男を演じるのがハリウッド俳優の中でもダメなヤツを演じたら
右に出る者がいない(左に出るのはヴィンセント・ギャロか)フィリップ・シーモア。
彼が画面に出てきた時点ですでに爆笑なのだが(君は最高だ!)
本作ではスーツを着込みきっちりとした身なりで、
要領よくボスの尻尾にくっついて生きている男を楽しげに演じている。
デュードは絨毯を弁償してほしいだけなのだが、大金持ちのリボウスキはデュードに
大金の謝礼と引き換えに誘拐された妻を助けるため身代金を運んでくれと頼む。
受渡しにすぐキレる相棒を同行させたことから、思いもよらない騒動に巻き込まれるデュード。
豪華な出演人が揃いも揃ってヘンな人物を演じているこの作品。
イーグルスの「ホテル・カリフォルニア」のスペイン語カバー?が流れる中(わはは)
全身紫の服に身を包み腰をくねらせながらデュードたちの前に現れるジーザスなる男を
ジョン・タトゥーロが演じ、前衛芸術家を自称するブッ飛んだ女を
ジュリアン・ムーアが演じている、ハイテンションな展開で
唯一まともに見えるのがステーブ・ブシェーミ演じるボウリング仲間のドニーで、
この映画の癒し的な存在になっているのもまたヘンだ。
ブシェーミ演じるドニーはボウリング場の外では
何をしているのかいっさい分からないのだが、彼が映画中ときおり出てくることで
どこかホッとした気分になる。ドニーがボウルを投げて
ストライクを取った時の気持ちよさそうなリアクションが最高。
デュードが殴られたり睡眠薬を飲まされたりして気絶するシーンでは
往年のミュージカル映画的な場面が展開し、幻惑的な気持ちよさを
味合わせてくれる。ボウリングの女神とダンスし、レーンに並ぶボウリング・ガールの
股の下をスローモーションで飛行するデュードの表情と云ったら!
どんなことがあってもマイペースを崩さないデュード、普通に生きることに
こだわるあまり退屈な毎日を送る普通?の人々には到底味わうことの出来ない
人生をジェフ・リボウスキ(デュード)は大いに楽しんでいるのである。
ラスト、コーヒー缶に入った友だちドニーの遺灰を海に向かってまき散らす
シーンはユーモラスでありながら、ほろりと泣けてくる。