スティル・クレイジー
監督:ブライアン・ギブソン
出演:スティーブン・レイ/ビリー・コノリー/ジミー・ネイル/ビル・ナイ
ジュリエット・オーブリー/ハンス・マシソン/ブルース・ロビンソン




ロックが好きな人間にはたまらなく愛おしい作品。
70年代半ば、絶大な人気を誇ったロック・バンド”ストレンジ・フルーツ”が
解散してから20年、それぞれ散り散りになっていたメンバーが集まり
折からの再結成ブームの波に乗って、再びシーンへカムバックしようと
奮闘する物語。

映画を観ていると、作り手側のロックへ対する愛情が
痛いほど伝わってきますね〜。この感覚は特に70年代の
ブリティッシュ・ロックが好きな人には分かると思う。
まだロックが健康食品やボランティアなどと手を組む以前の
セックス、ドラッグ、ロックン・ロールとカオスの海でのたくっていた時代

それにしてもいまや50に手が届こうかという”スト・フル”の
メンバーたち、かつての悪行のつけが全て回ってきた彼らは
棺桶に片足を突っ込んだような冴えない生活を送っている。
女の子を騒がしたルックスも見る影もなく、どこから見ても
ただのオヤジ以外の何者でもない・・うう

久しぶりに再開した”スト・フル”のメンバーだったが
20年の歳月もバンドが分裂してしまったことへの
わだかまりを消し去ることは出来ない。そして、
どうしても見つけることが出来なかったギタリストのブライアン。
彼の幻影を追いながらバンドはツアーへ出る。

「スティル・クレイジー」、登場人物が個性的でそれぞれ
光っていて生きていて全く無駄がない。
ヴォーカルのレイ(ビル・ナイ)とベースのレス(ジミー・ネイル)が
わたしは好きなんですが、行方不明のギタリスト
ブライアン(ブルース・ロビンソン)の脆い瞳を見ていると
若くしてドラッグに溺れ姿を消した多くのミュージシャンたちが
浮かんできて胸が熱くなるのでした。

この映画はサウンド・トラックも素晴らしい。
ストレンジ・フルーツの演奏する曲を聴いていると
本当に存在したバンドじゃないかと思ってしまうほど。
楽曲を提供したのはフォリナーのミック・ジョーンズがメインだそうで
久しぶりにフォリナーのアルバムを聴くとなるほどよく似ている。
(フォリナーはヴォーカルのルー・グラムが脳腫瘍のため活動停止中)
映画を気にいったならサントラもぜひ聴いてもらいたいです。