VOICE MAIL(JOHN WETTON)1994 |

|
ジョン・ウェットンといえば、ファズを効かせたゴリゴリのベース・サウンドでドラマーのビル・ブラフォードと壮絶なインプロビゼーションの応酬を繰り広げる第3期キング・クリムゾンでの姿がまず目に浮かぶが(テレビ映像はあるけどライブは見たことがないので耳に浮かぶが適切な表現かな)、彼の良く伸びる野太くて切なげなヴォーカルも大きな魅力だ。 70年代初頭から数々のバンドに在籍またはゲスト参加し、74年唐突に訪れたキング・クリムゾンの解散後もユライア・ヒープ、ロキシー・ミュージック、フランスのイエスと呼ばれたアトールへの参加など、そのネームバリュー故に度々音楽誌のニュース欄を飾り、ベースを持った渡り鳥とまで呼ばれたが、一方で盟友ビル・ブラフォード、イエスを脱退したリック・ウェイクマンと組んだトリオ編成のバンドを計画したり(リハーサルの段階でポシャったが後にUKに発展)、プログレッシブ・ロック衰退期の1978年にアラン・ホールズワースやエディ・ジョブソンなどテクニック志向のミュージシャンを集めUKを結成、超絶的な技法でギター小僧の神様的存在だったアラン・ホールズワースと金髪美少年風でエレクトリック・バイオリン&キーボードを自在に操るエディ・ジョブソン(少女コミックスにも登場した?)の存在が日本でも話題となり好評を博すなど70年代ブリティッシュ・ロック界において一つの足跡をくっきりと残した。80年代に入るとスーパーグループ?エイジアを結成。ラインナップはジョン・ウェットン、スティーヴ・ハウ(イエス)、ジェフ・ダウンズ(イエス)、カール・パーマー(ELP)とプログレ界の職人たちが集まり(当初はサイモン・フィリップス(Dr)やトレヴァー・ラビン(g)もメンバー候補だった)、巷ではニュー・ウェイブ、テクノが流行していた時代に全米チャートのトップに10週間も居座ることになるデビュー・アルバムを発表。またもや一時代を築き上げる。ウェットンという人、インタビューで「ポップソングが大好き」と語っているようにメロディアスな曲を唄うととても上手い(カラオケで熱唱しているオヤジのようでもある)し、泣き所のつぼを押さえたドラマチックなバラードにはいつもまんまと泣かされてしまう。94年発表の「ヴォイス・メール」はジョン・ウェットンのポップセンスが発揮された泣き所満載のアルバム。捨て曲なし、ハード・ポップの裏名盤と云ったところかな。 |
