
Steve Buscemi
スティーブ・ブシェーミ
ずっと前から知っていたのに…
ブシェーミに強烈な印象を持ったのは
アンディ・ガルシア主演の「デンバーに死す時」
蝋人形のように白い顔色で無表情に
人を殺す気味の悪い殺し屋を見てからだった。
なんとまあ、気色の悪い俳優がいるもんだ
と驚いたが、ちょっと待て?
この顔はどこか見覚えがあるぞ〜
気にしながら次に見たのがコーエン兄弟の
「ファーゴ」だった。
ブシェーミって名前からして何となく
気持ちが悪い感じ・・
まあ、この頃はブシェーミにたいして
その程度の認識しかなかった。
「ファーゴ」では間抜けなチンピラコンビの
ひとりとして映画史上類を見ない
悲惨な死に方をするが、
ブシェーミにとっては大出世作。
この映画を見ても「デンバーに死す時」の
ブシェーミとは結びつかなかったなあ。
やはり最初に見た映画の印象が
あまりにも強かった。そして・・
ニコラス・ケイジ主演の「コン・エアー」
出た出た出た!
私の中のブシェーミが
生まれてから一度も太陽に当たった
ことのなさそうな肌
空想の世界から決して戻ることのない瞳。
ブシェーミは史上空前の殺人鬼として登場。
囚人輸送機をハイジャックした凶悪犯たちと
それを阻止しようとする警察の壮絶な戦い!
血と汗が飛散する男たちのバイオレンス!!
そんな中にあって、ブシェーミの殺人鬼は
なにもしない・・。戦闘のさなか、
いつの間にか姿を消し、近くに住んでいる
女の子とお人形ごっこをしてたりする。
映画中、一番動かなかったブシェーミだが
最も印象に残ったのはブシェーミだった。
そこにいるだけでブシェーミ。
空気も風も光もすべてブシェーミになびく彼の
存在感はなんだろう・・
まあ、そんなんわからへんけど次いこ
「ビッグ・リボウスキ」は最近お気に入りの作品。
ブシェーミは主人公リボウスキの
ボウリング仲間。
彼はもう人間としてより映画の中の
香辛料みたいな感じである。
ブシェーミがレーンへと歩み寄り、
妙な腰つきでタイミングを取りながら
ボールを投げ込む後ろ姿と
ストライクを取ったときの表情といったら!
もうこれだけで幸せな気分になれる。
ラスト近くブシェーミは死ぬ。
骨壺を買う金がないからと
珈琲缶に遺灰を入れられ、崖っぷちから
撒き散らされるブシェーミはほんとに彼らしい。
いつの間にかビッグ・タイトルにまで顔を出す
ようになったスティーブ・ブシェーミ。
いつまでもゴミのように死ねる役者で
あってほしいです。